_MG_9162.jpg


猫だす。

さっきヒトがテレビをみてはって、デミタスってことばが出てきて耳に残ったので言ってみた。猫だす。

暖かいから機嫌がいいのか、ヒトはうちの窓という窓を開け放っている。風が吹いて抜けるから、あたしたちも気持ちが良い。いつもより多めにいろんな匂いや音が流れ込む。

そんなわけであたしたちは高いところに登ってまどろむ。外の下からする音が良く聞こえるのだ。子どもたちの嬌声はずいぶんと響く。鐘のように響いてそれに答えるように親のヒトの声がする。車が近づく音がすると親のヒトの声が短くキリッと大きくなって、子どもたちを制する。ガラガラと何かが転がる音がする。観ると板の上に乗ったヒトが歩かずに流れるように過ぎていく。鳥たちは朝ほどに賑やかではない。今はヒトの時間のようだ。風の温度がちょうどいいから、毛の間を流れていくときなど、ブラシをされたように心地が良い。ときどき遠くからよく分からない音がすると気になる。でも知っている、それはきっとあたしには係ることがないことを。そんなわけで毛づくろいを始めてみたりする。

息子は窓辺で日向ぼっこをしている。もうあちらの窓はそれほど日が当たらない時間なのだが、まだ気がついていない様子である。まだまだ爪が甘い。

洗濯機がもぐもぐとうるさく働く。ヒトは本を読みながら、からからとなるグラスを傾けて何か飲んでいる。ときどきあたしに近づいてきて身体を撫でたり、遊ぼうとしてくれるのだが、その全てが下手なので、一喝してから噛んでやる。するとまた去って本を再び開く。

みたことはないが、これがおそらく平和なのだろう。



[ 2014.05.03 | 猫日記 | コメント: 0 | PageTop↑ ]

秘密