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猫のポン・プルクワです。

思い返してみると、あたしが暮らしているうちは引っ越すたびにどんどん夜くらくなっている気がする。猫としては夜はくらいほうが落ち着くし、元気もでる。さてさて夜がきたでな! という興奮も多少ある。まあずいぶんと飼いならされているので、夜に活発に活動するわけでもなく、おおむね寝てるんだけど、それでも暗いほうが快適だ。昼間は十分明るいのだから、夜は十分に暗くて良いだろう。

うちはくねくねがいなくても、何かしらの電灯が灯っていているから、真っ暗になるのはくねくねが帰ってきて、彼が寝るときである。そうして初めて本日は終了、な雰囲気になる。とはいえ、あたしたちはあたしたちで、もう夜も更けてくると勝手に寝てしまって、彼の本日終了とは関係なく深めの睡眠に入ることもある。

うちのなかの電灯がすべて消えても、外の光が窓から入ってくるので、部屋はそれほど暗くはならない。それでも電気の音が減るので、夜は静かになる。寝るのはもちろん気持ちが良いのだが、暗いなかちょっと散歩(うちのなか)に出るのも楽しい。暗い空間を歩くとするすると滑らかに動いているような気持ちになる。するするとキッチンへ行く。食べ物の匂いが少しまだある。キッチンに登れば、何かちょっとあるかしれない。そんな予感の中、キッチンの高台を見上げる。見上げて終わりである。あたしは登れない。息子は登れるのだけれど、あたしは一身上の都合で登れない。想像だけして楽しむ。

キッチンの他にはトイレのある部屋や棚の向こう、テーブルの下などパトロールをする。音も立てずに滑らかに。

そして再びベッドに戻って眠るのだが、その頃にはあたしの毛には闇の雫がくまなく付いていて、馴染み始めている。息子はその闇の匂いを嗅ぎながらあたしのお腹に潜り込んでくる。あたしも自分についた闇の香りを嗅ぎながら眠る。夜がどうしてあるのか、なんとなくあたしたちはわかっているように思う。



[ 2014.05.13 | 猫日記 | コメント: 0 | PageTop↑ ]

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