たび
2014.06.12
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みての通り猫。

家出を夢想してみた。ご飯も一緒にいれてあたしをどこかへ送ってくださいな。という夢想。どこにつくかしら。コートジボワールなどどうだろう。あ、ことばが通じないか。って、言葉喋られないんだっけ。マナグアはどんなところだろう。そもそもうちからでないあたしたち。渋谷ですらおののくあたしたち。どだい外にでるなんて想像しがたい。が、気軽に夢想してみるのだ。

ニュージャージーのトレントン。さもいかな。暖かいところのほうがいいか。治安も良いほうがよい。猫に住み良いが、猫が多すぎても過ごしにくかろう。シチリアのパレルモなんてどうかな。魚美味しいかな。あたしは庭のあるうちに住み着くがそとにも出られるのだ。気が向けば港に向かう。石畳を歩いて。途中でさまざまな猫やヒトに会う。ハムを貰ったり、近況を匂いを使って報告しあったり。港につくと漁をしてきた船がちょうど着いたところ。知り合いの猫たちもそぞろに集まりだしている。あたしもその集まりに加わる。

「エッコミ クゥワ!」

白髪交じりの髪の短い漁師があたしたち猫に笑いながら叫ぶ。そして小さな小魚をあたしたちに向かってばら撒く。あたしはそこそこ街の顔だから余裕で魚にありつける。あたしらが魚をがもりがもりしているあいだに漁師たちは荷をおろして家路に着く。そのときにはあたしたちの何猫かの首を撫でていったりする。

いっぱい魚を食べたあたしの帰り道はゆっくりである。もう夕方。街灯が灯り始める。昼間より活気の湧く街。笑い声がそこかしこから聞こえる。間違って轢かれたり蹴られたりしないように気をつけながら家に向かう。帰宅すると家の主人が、「チャオ!」と笑顔で声をかけてくる。あたしはソファにのってまどろむ。ソファには息子もいる。一眠りしてから、くねくねに「みんな元気にしています」とメールをおくってやるのだ。

イタリア。楽しかった。

夢想おわり。



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