おひとよし
2014.06.19
ポン・プルクワ, 猫のブログ, ぶろご, ブロゴ


猫です。

先日のザッケローニだが、テレビで観て、サッカーというスポーツの偉い人だということをしった。地名でも食べ物でもなかった。スッキリ(「ス」の文字で)。

ヒトを見ていて思うのだが、といってもあたしが見ているヒトとは同居しているくねくねとその客人たちくらいである。くねくねワールドを通してでしかヒトを見ていない。が、新橋に出向いたり、茅ヶ崎までドライブをしたりすることのないあたしにはそれで十分である。ヒトはずいぶんと喜ぶし、ずいぶんと悲しむ。またずいぶんと怒る。とても忙しい。あたしたちはおもに今についてしか考えないし、感じないが、ヒトは今よりむしろ過去や未来ばかりを考えている。その範囲の広い世界観はパワフルで、いろいろなものを創造する。あたしには戦争も起こせないし、飛行機も作れない。宇宙にも行けないし、いやいや折り紙一つつくれない。自分で探して見つけることなく、食べ物を食べられて、身体のどこかを悪くすれば、いやいやであるけど、病院に行って治してもらうこともできるのはヒトのちからのおかげである。

そう考えて、あたしが思うのは、では何故この世界(あたしの世界を何重にもとりまく、もっと広い世界)は、ヒトだけが存在することにならないのだろう。自分でごはんも作り出せるのだ。もう猫も犬も鳥も魚もヒトに凌駕されて淘汰されていいのではないか。進化という言葉を知ったのだが、それは環境に適応するために生命を改良していくことのようである。その最前線にいるのが、ヒトだということだった。だからこそ、なぜその最前線だけで世界はなりたっていないのだろう。進化は模索を無限に繰り返して進むもので、数多くの失敗を土台としているようである。絶滅する生き物たちは、その失敗だ。いな、きっと違うのだろう。模索はひとつの線だけで行っていないはずだ。こっちもあっちもと手広くいろいろな方向で手探りしていくものなのだろう。ではあっちもこっちも手の指先が今いる生き物たちなのだろう。そう考えられるなら、猫も犬もネズミも虫もすべて最前線の開拓者たちである。創造すら手に入れたヒトと折り紙すら作り出せないあたしら猫が同居までしてどうして共存しているのだろう。別に別に生きていたって構わないはずで、じっさいヒトと同居してない生き物も数多くいる。それどころかハエなどはヒトのうちに入ってくると殺される。共存するということはどちらも相手に対して欲するところがあるからなのだろう。

さてヒトはあたしたちに何を欲しているのだろう。あたしにとってヒトは保護者である。いつまでもいつまで大事にしてくれる母である。撫でて欲しいし、遊んで欲しい。ご飯も欲しいに側にいたい。そういう存在なのだけれど、ではあたしたち猫にヒトは何を求めているのだろう。

くねくねを見ていると、どうもそれは愛する存在を求めているように思う。彼には一緒に住んでいる女のヒトか仲良くしているそういうヒトがいるのにもかかわらず、なぜあたしたちを愛したいと思うのか。それほどあり余る愛を持て余しているのだろうか。そんなふうにもみえない。フェイシャルブックをみていても猫を慈しむヒトビトを毎度みかける。彼らも含めて、ヒトはみなあたしたち猫に何を求めているのだろう。「かわいい」と思う存在を側に置いておきたいのだろうか。

さいきん思うのは、どうもヒトは他者を慈しむことで自分が救われているのかもしれないということだ。あたしたちの不満を満足に、寂寥をぽわぽわした気持ちに変えることで、彼らの胸中に何か良いものが芽生えているようなのである。飛行機だって作れるのにヒトは、誰かと、たとえそれが言葉をかわせない動物でも、交流していたいのだ。あたしたちの心を通して、世界をより幸福なものにしたいと願っているのだ。きっと。

だから忙しいのだろう。

あたしは自分が満ち足りていれば良いのだが、ヒトは地球のことまで考えるほどお人好しである。はなしが大きくなりすぎたけれど、うちのなかだけの話にもどせば、くねくねはあたしに何を求めているのか、だけを考えてみよう。彼は十年以上かけてものすごく少しずつあたしの考えていること、感じていることを理解しはじめている。もちろんぜんぜん足りない。馬鹿みたいにまったく思いが伝わらないことのほうが多い。それでも少しずつ近づいてきている。

あたしのおでこをなで、耳や顎のしたをかき、背骨を擦る。寝るときには呼んで一緒に寝る。あたしを気持ちよくすることをずっとしようとしてきている。そうか、もしかするとヒトが求めてやまない幸福というものはそのヒトの中だけでは見つからない、というか発生しないものなのかもしれない。だれか他者の喜びを通してでしか、発生しないものなのだろう。

言葉が通じないから、思いがなかなか通じないからこそ、ヒトは果敢に難しい挑戦のようにあたしたちを満たそうとしているのか。

本当にお人好しである。


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