_MG_0321.jpg

猫である。

具合が悪くて、それでいろいろ心配されている。それについて少し語りたい。

あたしたち猫は、いや猫全体については語れまい。一猫として語る。

具合が悪いと病院に行き、悪いところがわかるとそれを治療する、それがヒトワールドの普通である。あたしも病院には何度も連れて行かれた。病院に連れて行かれて、子どもが産めないからだにされた。それであたしは子どもを産むかわりにぶろごを始めた。それが理由で病院が嫌いになったわけではない。馴染んだうちから外に出て、知らないヒトや犬猫たちに囲まれることをストレスに感じるからである。

さて病院に行って治療をするというのは猫ワールドの普通ではない。あたしは具合が悪いと隠れるというのが普通だ。おそらく死ぬ時があれば、誰のも見られないところに行ってそっと死のうとするはずである。しかしこのうちには誰にも見られない場所はない。だから出来ないだろう。でも、そうしたいと思うんだろうなと想像がつく。

病院に行って治療をされて元気になるのはありがたいと思う。でも、あたしにとっては「具合が悪い」から「病院へ行く」という思考がどうしても生まれない。理解はできるのだけれど、具合が悪くなったら隠れて良くなるまでじっとしている。長生きしたいかと言えば長生きしたい。死にたくなんてない。病院に行けば良くなるかもしれない、それは想像できる。先のことを考えられないわけではない。でも、どうかしら。どれだけ考えてみても、治療する、というのはヒトワールドにのみ存在する思考だ。

あたしたちはもう少し死に近い生き方をしている。死が側にあるからすごく生きているとも言える。うちのなかで生きているからずいぶんと安全だが、もともとはあたしたちはいっつも危険なところで生きているはずだった。そんなことを言ったらヒトもそうか。ヒトも昔はもっと死にやすかったかもしれない。

あたしが具合が悪くなると、くねくねはとても優しくなる。いつまで撫でてくれたり、遊んでくれたりする。あたしはくねくねが大好きだが、具合が悪いときに甘えたくはならない。ずっと言っているように具合が悪いときには誰にも言わず隠れる。それがしたいことだ。こうして、「あたし、具合が悪いいんです」っていうのも、あたしとしてはおかしな行動ではある。

でも伝えたいのだ。

うまくいえないんだけど。病院には怖いから行きたくないのだが、それだけでもない気がする。くねくねだって考えれば気づくと思うのだが、あたしたちが進んで病院に行くことはない。わーい、病院さいこー!とは思わない。ヒトも思わないか。具合がよくなって良かった!とは思う。でも、治療ってすごく理解できないのだ。エグザイルの人気より理解できない。エグザイルはすごく早く動くから人気があるのでしょ。ほら理解できている。あたしも早く動ける猫になりたい、と思うもの。長渕剛の人気も理解できる。だって長渕剛は生き延びそう。あたしだって生命力の高い猫でいたい。らい。でも、治療ってわかんない。

もし渋谷地獄(病院)に連れて行かれたら、そのレポートをしてみたいと思う。


[ 2014.07.25 | 猫日記 | コメント: 0 | PageTop↑ ]

秘密