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母猫のポン・プルクワです。
息子のカントとヒトの「くねくね」と三にんで暮らしています。


今日は天気が良い。

しかしきっとさもい。さもいので窓は閉められている。それにうっさい洗濯機がぎゅいいぃとずっと唸っている。それにテレビもついている。そんなわけで、外からの音はあまり聞こえない。窓から見ていると無音の光景である。音もなく、木が揺れて、ときおり色づいた葉を道路へ落としている。落ちた葉は、からからと動いてはときおり止まる。葉の下にはくっきりとした影がある。天気が良いからである。

自転車に乗った肌の浅黒い男のヒトが、さっと窓の下を横切って行く。青いトラックもゆっくりと横切って行く。タイヤのついた何かを手で押してゆっくりと歩む女のヒトもいた。眩しそうに目を細めているようだった。誰も通らない時間もある。電柱や建物が落とす影は動きたがっているようすに見えるのだが、見ている間は動かないでいる。じっと道路の色を濃くしたままである。窓が開いていないお蔭で、いつものうるさい鳥の声も聞こえない。相も変わらず洗濯機が唸り続けている。テレビの音は止まった。

くねくねが近づいてきて、あたまを二度ほど指で撫でてまた去っていった。

あたしは目をつぶる。すると静かな光景だったものが消えて、騒がしい洗濯機の音だけがあたしの世界となった。わずらわしいので、あたしは眠ることにする。少しずつ音が遠のく。あたしは毛をふわっとさせて暖をとる。眠るとあたしの思考は無になる。一瞬、何かを思い出したような気がするし、何かの匂いや音や光景を脳裏に見た気がするが、さっと消えて闇となる。あたしの闇は薄い。くねくねの足音ひとつ、息子がタワーから飛び降りる音ひとつ、拍子を変えて騒ぐ洗濯機の鳴き声ひとつで引いていく。

それでもまたすぐに訪れる。あたしは闇のなかで何も聞かず、何も観ない。温度のなかだけに身をおく。するとじりじりとした音がどこからともなく聞こえてくる。それすらも先の自転車の男のようにさっと横切っては消えていく。

闇のなかであたしは無となり、それから温度に包まれて、そして満ち足りて、それから寂しい気持ちになる。それが高まるとあたしは鳴く。鳴く前に息子がそばに寄ってくることもある。寄ってこないときでも鳴けば、くねくねが寄ってくる。そして何か口にする。あたしの気持ちを彼は理解しない。でも背中を呪文のように撫でていく。再びあたしは眠りにはいると、闇のなかで触れられた背中の感触を思い出す。

そういうことを何度も繰り返す。

すっかりと目が覚めるのはお腹が空いた頃である。気持ちがいろいろといっぱいになると一方でお腹がすっからかんになるのである。そして不思議とお腹がいっぱいになると、またねもくなるのだ。






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[ 2014.11.13 | 猫日記 | コメント: 0 | PageTop↑ ]

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