ひかり
2015.04.01
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母猫のポン・プルクワです。
息子のカントとヒトの「くねくね」と「ちょろ」、それからわんこ2つと暮らしています。


あたしは以前、『ねこの秘密』という本を読んだことがあるのだけれど、そこでは九州にある猫だらけの島に住む外派の猫らの生態が紹介されていて、大変興味をそそられた。外派の猫が生まれてから1歳になるまで生きながらえることはなかなか大変なことらしい。何かと死ぬし、なんなら父親かもしれないオス猫に殺されるなんてことも良くあるらしい。忙しない一生で、男の猫は、ある程度成長すると母猫のテリトリーから追い出される。しかしアウェイの猫は弱いため、新天地で勢力をつけていくのもまた大変な苦労があるようである。生き死が身近なうえ、過酷なヒエラルキーや生殖行為と育児に思考はとても忙しいことが伺える。

たいへんだ。

そんなハーシュな状況と引き換えに、というかそれが本来の姿なのだろうが、遺伝子を残すことが許される。かもしれない。保証はない。そもそも野生に保証はない。保証を生み出したのは、ヒトでヒトワールドにのみ存在する。

息子が日に日に弱まっている。癌が身体を蝕んでいる音が聞こえそうである。むしゃむしゃむしゃ。しかし息子も負けずに、むちゃむちゃとごはんを食べている。その栄養が癌に奪われるために、息子はどんどん痩せていくのだそうだ。わがままな子を養っているみたいである。野生にいれば、死にかけの息子は、死にかけのまま、ひとりで過ごしていた頃だろう。ヒトのうちの中に住む内派だから、悲しみと慈しみに囲まれ、生きながらえている。生きながらえるぶん、苦しみもまた長引く。しかしどうだろう。取捨選択は難しい。あたしたちは、生きる選択肢しかないのだが、愛情による延命はヒトから与えられるものである。あたしたちは、それを拒否はできない。

くねくねたちが、息子の嫌がる治療や投薬をやめてくれたことは嬉しい。他の猫がどう思うかはわからないが、息子にとっては拷問に近い。彼は今、静かに死につつ生きている。窓辺でほとんど過ごしながら。あたしはどんなふうに死ぬのだろうか。と、そんなことは彼の姿を見ても考えたりはしない。生きることばかりである。考えるのは。望むのは。息子もである。

むしゃむしゃむしゃ。


愛と陽の光とごはんがあるよ。風が吹き、知らない匂いが吹き込んで去っていく。さもくなるまえに窓は閉められる。温かい手があたしたちを撫でる。ヒトふたりが仲良くしている。犬が甘えて吠える。生命の燃える音が聞こえる。死は甘美である。しかし、あたしたちには甘さを知る味蕾を持たない。ひたすら生きるあたしたちが、満たされる時間を多く持てるのは嬉しい。ヒトと暮らすのは良い。




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[ 2015.04.01 | 猫日記 | コメント: 0 | PageTop↑ ]

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